虹クリニックの体外受精
体外受精の流れ
受精~培養~凍結
受精
採卵された卵子を精子と受精させます。
精子・卵子の状態により受精方法(媒精=IVF、顕微授精=ICSI、Split=IVF+ICSI )のいずれかを決定します。
媒精(IVF)
- 受精率 …
-
75%(虹クリニック)
64%(全国平均)
顕微授精(ICSI)
- 受精率 …
-
85%(虹クリニック)
74%(全国平均)
虹クリニックの顕微授精
顕微授精は培養士が習得する手技の中で最も高度なテクニックが要求されるものですが、当院では実務経験10年以上の確かな技術を持った培養士たちが実施しております。
また当院では2011年よりピエゾ法での顕微授精を導入しており、当院で改良されたPIEZO-ICSI※は高い評価を得ています。
※PIEZO-ICSI
従来一般的に行われているICSIでは先端の尖ったインジェクションピペットを使用します。ピペットを卵子に突き刺しつつ吸引することにより卵細胞膜を破り卵細胞室内に精子を注入するため、卵子に対しての一定のダメージは避けられません。それに対しPIEZO-ICSIでは先端が平らなインジェクションピペットを使用します。ピエゾパルスいう微細な振動を使って卵細胞膜を破膜する方法で、卵子に対するダメージを最小限にすることを目的に開発されました。当院では古くからその研究を行っており、多くの学会で成果を発表してまいりました(学会活動の実績はこちら)。
今では多くの施設が採用しているPIEZO-ICSIですが、その技術の改良・普及の点において虹クリニックは大きな役割を果たしてまいりました。
培養
IVFやICSIにより受精した受精卵は培養され、採卵から2~3日目に初期胚、5~7日目に胚盤胞という状態に達します。
培養された受精卵や子宮・卵巣の状態を見て、凍結または移植を決定します。
当院では可能な限り全症例においてタイムラプスインキュベーター「Embryo Scope Plus」を使用しております。このインキュベーターを使用して培養を行うことによって、インキュベーターの外に出して観察する必要がなくなり胚にストレスを与えることなく培養が行え、また、24時間連続で観察をし続けることにより、膨大なデータを蓄積するため、胚選択の際の判断材料を増やすことができます。
さらに、今まで見落とされていた異常な胚なども見つけることができるようになり、妊娠に結びつく可能性の高い胚の選別が既存のインキュベーターよりも容易になります。
凍結
受精卵を特殊な溶液に浸した後、「クライオトップ」というスティック様のものに乗せた受精卵を-196℃という超低温の液体窒素で凍結し、保存します。-196℃という温度ではほとんどの化学変化が起こらないため、何十年も全く状態を変化させないままで保存することができます。
採卵後の卵巣の状態(卵巣過剰刺激症候群)や子宮内膜の状態等を考慮し、全胚凍結の提案をさせていただきます。
患者様のご希望やお身体の状態によっては新鮮胚移植をする場合もあります。